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「認知症の症状をおとなしくさせる薬はあるの?」認知症の行動・心理症状を穏やかにする方法を紹介!
更新日:2024/08/06

「認知症の症状をおとなしくさせる薬はあるの?」認知症の行動・心理症状を穏やかにする方法を紹介!

「認知症の症状をおとなしくさせる薬はあるの?」認知症の行動・心理症状を穏やかにする方法を紹介!

認知症にはさまざまな症状があり、またそれによる行動・心理状況も様々です。

時には、辛い言葉や攻撃的な行動が現れることもあり、当事者やご家族も対応に悩むことがあるのではないでしょうか? 行動や心理症状を穏やかにするための対策を取ることは、当事者の生活の質の向上だけでなく、ケアする家族や介護者の負担を軽減する上でも重要です。

行動・心理症状を穏やかにする薬

認知症の当事者に不安、興奮、幻覚などの周辺症状(行動・心理症状)が現れている場合、非薬物療法だけでは効果が限られていることがあります。

そのような状況下では、専門の医師が状況・状態に合わせて適切な薬物治療を提案することがあります。

  1. 幻覚や妄想に対して: 抗精神病薬が処方されることがあります。これらは幻覚や妄想などの精神症状を緩和するために用いられ、患者の精神状態を安定させるのに役立ちます。
  2. 不安や抑うつに対して: 抗うつ剤や抗不安薬が使用されることがあります。これらは気分を安定させ、不安や抑うつといった感情的な症状を和らげる助けとなります。
  3. 興奮や攻撃的な行動に対して: 安定剤または抗精神病薬が用いられることがあります。これらは過剰な興奮や攻撃的な行動を抑えることを目的としています。
  4. 睡眠障害に対して: 睡眠薬やメラトニン製剤が処方されることがあります。これらは睡眠パターンを正常化し、夜間の睡眠を改善するために使用されます。

認知症の治療において薬物療法は有効な手段の一つですが、副作用や他の健康状態への影響も考慮に入れる必要があります。

そのため、薬物治療は医師に相談の上、当事者の状態に最適な方法の検討を進めましょう。

行動・心理症状を穏やかにする暮らしの工夫

認知症には、薬物療法だけでなく、適切な生活環境の整備、心理的・社会的な支援、個別化されたケアプランの実施が不可欠です。

薬を使う以外の、行動・心理症状を穏やかにする対応方法について紹介します。

環境を整える

認知症の方の環境を安全で快適に保つことは、不穏な行動を予防するのに効果的です。 騒音を減らし、適切な照明を確保し、家具を配置して転倒のリスクを最小限に抑えます。また、日中に適度な運動をして夜間の睡眠を促進することも大切です。

日常生活のルーチン

日常生活の一定のルーチンを確立することは、認知症の方が安心して過ごせるようにするために役立ちます。

食事、睡眠、活動の時間を一定に保つことで、生活に一貫性をもたらし、不安を減らすことができます。

コミュニケーションの工夫

認知症の方とのコミュニケーションは、明確で簡潔にすることが重要です。焦らず、一つのことを一度に伝え、相手が理解できるまで待つことが必要です。また、非言語的なコミュニケーション、例えば、穏やかな声のトーン、微笑み、触れることによる肯定的なフィードバックも効果的です。

適切な活動の提供

認知症の方に適切な物理的および知的活動を提供することで、行動問題の予防と精神的な充足感の向上を図ることができます。簡単な家事、趣味活動、運動など、個々の興味や能力に応じた活動が推奨されます。

認知症の症状は人によってさまざま

認知症の症状は人それぞれ異なります。 思いもよらない行動や発言、症状が現れることもあり、適切な対応を見つけることが難しい時もあります。

このような状況に直面した際には、自己解決を図るだけでなく、専門の支援を求めることが介護者のためにも非常に重要です。

そしてその相談先は医師だけに限らず、状況や希望に合わせて検討することが可能です。

こちらの記事では、ご自身やご家族の状況に合わせた相談先を探すことが可能です。ぜひご活用ください。