超高齢社会と言われる現在、2012年には65歳以上の認知症の当事者は約462万人、そしてMCI(軽度認知障害)の当事者は約400万人と推計されています1。 認知症に対する社会的関心が日々高まるなか、MCIについては「言葉は聞いたことがあるけれども、実はまだ良くわかっていない」という方も多いようです。 そこで、MCIをわかりやすく解説していきます。
■ MCIは早期発見が大切です。
MCIは、認知機能が低下し認知症に至る可能性のある状態で、認知症におけるもの忘れのような記憶障害がでるものの症状はまだ軽く、認知症ではないため自立した生活ができると言われています1。
症状が軽いからこそ、正しく知らないと家族や自分自身でさえも見過ごしてしまう場合がありますが、MCIのうちに発見し、早期に対策を行うことで認知機能の改善が見られたり、発症を遅らせることができる可能性があります。
多くの認知症は、現在の医療では完治させることはできませんが、MCIを正しく知り、MCIのうちに早期発見に努めることが認知症の対策においてとても重要と言われています2。
(参考文献)
1, 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター. MCIハンドブック. p.4
2, 国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター. MCIハンドブック. p.11