家族が作った「認知症」早期発見の具体的症状(認知症の人と家族の会作成)
これは日常の暮らしの中で、認知症の始まりではないかと思われる言動を、「家族の会」の会員の経験からまとめたものです。医学的な診断基準ではありませんが、暮らしの中での目安として参考にしてください。
いくつか思いあたることがあれば、一応専門家に相談してみることがよいでしょう。専門家への相談はこちら
その結果、何でもなければ安心ですし、他の病気が見つかればそれはそれで対応できます。
どんな病気でもそうですが、認知症も早く見つけて早く対応すれば、本人にとっても家族にとっても、それ以後の生活は大きく変わります。「家族の会」の会員の経験が、みなさんの役に立てば幸いです。
もの忘れがひどい
- 今切ったばかりなのに電話の相手の名前を忘れる
- 同じことを何度も言う・問う・する
- しまい忘れ置き忘れが増えいつも探し物をしている
- 財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
判断・理解力が衰える
- 料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
- 新しいことが覚えられない
- 話のつじつまが合わない
- テレビ番組の内容が理解できなくなった
場所・時聞がわからない
- 約束の日時や場所を間違えるようになった
- 慣れた道でも迷うことがある
人柄が変わる
- 些細なことで怒りっぽくなった
- 周りへの気づかいがなくなり頑固になった
- 自分の失敗を人のせいにする
- 「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた。
不安感が強い
- ひとりになるとこわがったり寂しがったりする
- 外出時持ち物を何度も確かめる
- 「頭が変になった」と本人が訴える
意欲がなくなる
- 下着を替えず身だしなみをかまわなくなった
- 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
- ふさぎ込んで何をするのも億劫がりいやがる
認知症と間違えられやすい症状には注意が必要です。
単なるもの忘れのほか、気分が落ち込むうつ状態、意識障害(せん妄)、病気治療のためにのんでいるお薬による影響でも似た症状がみられます。 これらを認知症と正しく区別することは非常に重要です。