この本について
認知症の現場を知り尽くす認知症専門医が人生100年時代に無関心ではいられない認知症について解説しています。「恐れる」認知症から、「備える」認知症へと変わる「新しい認知症観」についても本書で触れています。
「認知症になると別人のようになる」「認知症にだけはなりたくない」そう思っていませんか? 結論から言えば、多くの早合点が認知症の周辺にはあふれています。認知症はいきなり何もわからなくなるのではなく、進行にはグラデーションがあり、なかには治療可能な認知症があり、これは早期発見しなければ認知症が進行してしまいます。
自分やご家族が「認知症かもしれない」と思ったとき、まずすべきことは、やみくもに不安に陥って自暴自棄になることでもなければ、単に脳トレに励むことでもありません。
人生100年時代と言われる現代、誰もが当事者やそのご家族となりうる認知症について、「認知症の診断」「治療」「周囲のかかわり方」「社会の取り組み」などの観点で、徹底解説しています。
認知症の誤解されたイメージが先行すると、認知症を恐れるあまり、ご自身やご家族の状態を不安に思っても調べたり相談したりできず発見が遅れて、かえって認知症が進行してしまうことがあります。
2024年12月に「認知症施策推進基本計画」の中で政府が打ち出した「新しい認知症観」は、認知症になったら何もできなくなるのではなく、希望を持って自分らしく暮らし続けることができるという考え方です。
本書では、認知症とともに自分らしく生きる方々の事例とともに、希望のある話が満載です。
この本をおすすめしたい方
ご自身やご家族が認知症になることを怖いと感じている方、認知症に種類があることを知らない方
目次
第1章 認知症はこう「誤解」されている
第2章 「治せる認知症」を見逃すな!
第3章 認知症の「予防」と「病院へのかかり方」
第4章 知っておきたい「軽度認知障害」と「若年性認知症」
第5章 認知症の「治療」と「暮らしの支援」
第6章 認知症とともに「自分らしく」生きていく
著者
内田 直樹
認知症専門医。医療法人すずらん会たろうクリニック院長、精神科医、医学博士。
1978年長崎県南島原市生まれ。2003年琉球大学医学部医学科卒業。
2010年より福岡大学医学部精神医学教室講師。福岡大学病院で医局長、外来医長を務めたのち、2015年より現職。福岡市を認知症フレンドリーなまちとする取り組みも行っている。
日本老年精神医学会専門医・指導医。日本在宅医療連合学会専門医・指導医。
編著に『認知症プライマリケアまるごとガイド』(中央法規)がある。
体裁
B6変型、240ページ
定価
1,400円+税
発売日
2025年1月20日
出版社
サンマーク出版