タレントの青木さやかさんが11月30日、厚生労働省主催の「自分らしく生き抜くヒント~『人生会議』はじめてみませんか?~」にスペシャルゲストとして登壇。専門家を交えて自身の経験や家族の向き合い方について語り、イベントを盛り上げた。
人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)は、自らが望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・ケアチームと話し合い、共有する取り組みである。高齢化が進む現代社会で、最後まで自分らしく生ききるための実践として注目される。
イベントには、タレントや俳優、エッセイストとして活躍する青木さやかさんがスペシャルゲストとして登壇。不仲だった母が入院するホスピスに通った経験や自身の肺がん発覚など、人生の転機となる出来事において、家族に対する気持ちや関係性を見つめ直してきたと語った。
トークセッションの中で、人生会議をする相手の年齢に決まりはないと聞くと、青木さやかさんは自身に肺がんが見つかった時の経験を振り返った。
当初は娘には病気を隠していたものの、ネットの情報で事実を知った娘から「なんで言ってくれなかったの?」と問われたと明かした。
「娘は傷つくに違いない、と思い込んでいたのもあるかな」と振り返り、「絶対に娘には言わない方がいいんだという、固定観念をまずなくしてもいいかもしれないとヒントをいただきました」と話し、「自分自身とも、仲の良い友達とも(人生会議)をやっていきたいなと思います」と、人生会議を実践することへ意欲を示した。
イベントは、基調講演とトークセッション(第1部・第2部)の3部構成で行われた。基調講演では、浜野淳氏(筑波大学医学医療系緩和医療学・総合診療医学講師、筑波大学附属病院医療連携患者相談センター部長)が、「自分らしく生きるための人生会議とは」をテーマに講演した。
トークセッション第1部では、看護師の中島朋子氏(一般社団法人全国訪問看護事業協会常務理事、東久留米白十字訪問看護ステーション所長)と、医療ソーシャルワーカーの山岡裕美氏(清澄ケアクリニック在宅療養支援室長)が、現場での実例を紹介しながら人生会議を実施する際のポイントを解説。
また、イベント終了後には一般参加者が「人生会議」について専門家に相談できる相談コーナーが会場に設置された。
イベントを通じて、人生会議の意義や実践方法について、専門家や著名人の視点から議論され、参加者に貴重な学びの機会を提供した。
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