在宅介護サービスとは?
在宅介護サービスとは、介護が必要な高齢者が自宅で生活を続けられるよう、さまざまなサービスを提供するものです。具体的には、食事、入浴、排泄などの身体介護や、家事援助、リハビリテーション、医療行為などが含まれます。
在宅介護サービスは認知症のご本人が住み慣れた環境で自分らしく生活すること、ご家族の負担を軽減することに寄与します。
在宅介護サービスの種類
認知症のご本人への介護や生活支援に役立つ在宅介護サービスには、主に以下があげられます。
訪問介護(ホームヘルプサービス)
介護の知識を持つホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄の身体介護、食事の支度、洗濯など身の回りの世話をします。
ただし、草むしりやペットの世話など日常生活のサポートを超えるサービスは提供していません。薬の確認や見守り、コミュニケーション支援なども行います1,2。
訪問診療
通院が難しい方を医師が訪問し、医療行為を行います。症状の確認や、薬の処方、健康管理などを行います3。
薬剤師による在宅訪問
訪問診療を利用している方に対して、医師と連携し、総合的な服薬指導(お薬の効果・副作用の確認、服薬状況の確認、保管管理方法など)を行います。
認知症の当事者は薬の管理や服用が難しい場合があるため、薬剤師が自宅に訪問して、適切な服薬をサポートします1。
訪問看護
主治医の指示のもと、地域の病院などに設置されている訪問看護ステーションの看護師などが、認知症の方や家族の希望に応じて自宅を訪問し、看護サービスを行います1。
認知症の症状の観察、健康管理、医療処置、リハビリテーションなどを行います。
通所介護(デイサービス)・通所リハビリ(デイケア)
デイサービスセンター等に通い、入浴、食事の提供や介護、生活の相談・助言・健康状態の確認等の日常生活の世話と機能訓練を受けるサービスです。
心身機能の維持や社会的孤立感の解消、ご家族の身体的・精神的負担の軽減などを目的に、通所介護計画書に基づいてレクリエーションやリハビリテーションが行われます1
短期入所生活介護(ショートステイ)

ご家族の都合で家庭での介護が一時的にできない場合、短期入所施設などで、短期的に高齢者のお世話をしてもらえます。
入浴、排せつ、食事等の日常生活上の介護や機能訓練を行うことで、利用者の心身の機能の維持や、ご家族の身体的・精神的負担の軽減を図るものです1,4。
介護者も無理をしないことが大切です。
介護は肉体的にも精神的にも介護者に大きな負担がかかります。無理をせず、休息やリフレッシュの時間を取りながら、介護サービスをうまく活用していくことが大切です。
介護者自身の健康状態が悪化してしまうと、介護を継続することも難しくなります。
介護保険制度では、介護者の負担を軽減するためのサービスも提供されています。 例えば、通所介護(デイサービス)を利用しその間に家族は自分の時間をもったりすることも検討してください。
疲れを感じていたり、困りごとがあったりする方は、早めに担当のケアマネジャーや医療機関のソーシャルワーカーなどの専門家に相談しましょう。