この本について
本書では、認知症の方が生きる世界を異世界の旅を楽しむように体験する前作「認知症世界の歩き方」に、新作「創作劇場タイタニック」も加わり、全14の旅のストーリーを通じて、楽しみながら認知症の方が生きる世界、見える景色を学ぶことが可能です。
また、実践編コンテンツとして、認知症の方とともに暮らすご家族や仕事で関わる専門職の方々が直面する具体的な生活ケース(トイレの失敗、お風呂嫌い、ものとられ妄想、徘徊行動)におけるコミュニケーションの工夫や環境づくりのヒントを紹介。
介護の現場や地域での関わり方、日常でできるちょっとした配慮などが、事例とともにわかりやすく解説されています。
家族として、支援者として、地域の一員として、「わかったつもり」を越えて一緒に歩くための“道しるべ”となる本です。
この本をおすすめしたい方
認知症と向き合うご本人・家族・支援者
認知症のご本人の思いや困りごとを理解したい方
目次
・PART1 対話編 認知症のある方と「対話」する
story1. ミステリーバス:もの忘れと記憶障害の違い
story2. トキシラズ宮殿:時を刻む速度は自由気まま
story3. 喜劇団タイタニック:記憶の喪失を埋める人間の創造性
story4. アルキタイヒルズ:思い出を巡るタイムトリップ
story5. 二次元銀座商店街:絵葉書の世界に迷い込んだら
story6. ホワイトアウト渓谷:視界が消える、記憶が消える
story7. 服ノ袖トンネル:体は思い通りになんて動かない
story8. 七変化温泉:何色のかき氷が好きですか?
story9. パレイドリアの森:仮想現実の世界で生きる
story10. 顔無し族の村:美女もイケメンも、思い出次第
story11. サッカク砂漠:トリックアートの世界で生きる
story12. カクテルバーDANBO:あなたが集中できる時できない時
story13. アレソーレ飯店:揺らぐ言語の概念
story14. カイケイの壁:人生は選択の連続だ
case1. 電車から降りられない謎
case2. 何度も何度も食べたくなる⁈謎
case3. 消えた?!財布の謎
case4. 歩きたくなる集めたくなる謎
case5. 消えるトイレの謎
case6. 大好きなものが大嫌いになる謎
case7. 顔が行方不明になる謎
case8. 聞けない発せない繰り返す謎
case9. お米を食べたくなくなる謎
case10. スーパーが鬼門になる謎
・ご本人との対話7箇条
・PART2 デザイン編 生活環境を「デザイン」する
scene 1 リビング
scene 2 トイレ・風呂
scene 3 鉄道駅
scene 4 スーパーマーケット
scene 5 寝室
・生活環境デザインの4原則20ポイント
著者
筧裕介
issue+design 代表
慶應義塾大学大学院SDM研究科特任教授
東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。
2008年issue+design 設立。以降、社会課題解決のためのデザイン領域の各種プロジェクトに取り組む。著書に『持続可能な地域のつくり方』『ソーシャルデザイン実践ガイド』他。代表プロジェクトに震災ボランティア支援の「できますゼッケン」。育児支援の「親子健康手帳」など。
グッドデザイン賞BEST100、日本計画行政学会・学会奨励賞、竹尾デザイン賞、カンヌライオンズ(仏)、D&AD(英)Shenzhen Design Award 2014 (中)他受賞多数。
issue+design
2008年設立の社会課題および地域活性化に特化したデザインファーム。
体裁
ソフトカバー 232ページ
定価
1,800円+税
発売日
2023年3月18日
出版社
issue+design