【執筆者】冨田 浩輝【理学療法士 / 博士(医学)】
病院・教育・研究・企業と多彩なフィールドを横断し、高齢者の健康づくりに取り組むヘルスケアの専門家。フレイル・認知症予防の領域で科学と実践をつなぐ社会実装を目指す研究者。
最近、「なんとなく寂しい」と感じることはありませんか?
近年の研究では、孤独感が長期化すると、慢性的なストレスを通じて脳の働きを低下させる可能性があると報告されています¹。
孤独感とは、他者とのつながりが乏しい、または十分でないと感じる主観的な感情です²。この心理状態が続くことで、うつ病などのメンタルヘルスリスクが高まり、うつ病を介して将来の要介護状態の発生と関連することが示唆されています³。
こうした背景から、孤独や社会とのつながりの減少によって生じる健康リスクの課題解決のため、日本では2023年5月31日に「孤独・孤立対策推進法」が成立し、国をあげての取り組みが推進されています⁴。
「最近、ちょっと気持ちが沈みがち…」そんなあなたの中にある小さなサインに気づくために、まずは数分でできるチェックから始めてみませんか?
自分自身の孤独感に気づくための方法の一つとして、アメリカ・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームによって開発された「UCLA孤独感尺度(第3版)」があります5。今回紹介する、この20項目の孤独感セルフチェックリストは、日本語版による信頼性と妥当性の検証が実施されています6。
※このチェックリストの実施には、THEO ONE IDへの会員登録・ログインが必要です。