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ご自身やご家族が軽度認知障害(MCI)かもしれない。早めに気づくためにチェックリストを参考にしてみましょう
更新日:2024-11-28

ご自身やご家族が軽度認知障害(MCI)かもしれない。早めに気づくためにチェックリストを参考にしてみましょう

ご自身やご家族が軽度認知障害(MCI)かもしれない。早めに気づくためにチェックリストを参考にしてみましょう

軽度認知障害(MCI)とは?

MCIは認知機能が低下している状態と認知症の間の状態を指します。日常生活に支障はありませんが、もの忘れが増えたり、「同じ話を繰り返している」とご家族から指摘される場合はMCIの可能性があります。

MCIが進行すると認知症になる場合があり、認知症への移行率は1年で5151MCIの当事者は2012年時点では約400万人と報告されています1

MCIに早く気づくメリット

MCI1年で1641%が通常の認知機能に戻ったという報告2もあり、早めにMCIに気づいて対策することで認知症への進行を遅らせたり、防げる可能性があります。

「道順を覚えにくくなった」「ミスが増えてきた」「これまで楽しんでいた趣味をしなくなった」などのご自身やご家族の変化に早めに気づくことが大切です。

MCIの診断基準は?

MCIには複数の診断基準があります。ここで詳細な解説は行いませんが、ご自身やご家族がMCIかもしれないと思ったらまずは専門医に相談してみましょう。

 

ご自身の認知機能の状態を知るチェックリスト

ご自身やご家族の認知症・MCIが気になる場合、事前にこのようなチェックリストを参考にしてみましょう。

上のリンク先にあるチェックリストを一部抜粋すると、以下のような項目があります。

・今切ったばかりなのに電話の相手の名前を忘れる

・料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった

・約束の日時や場所を間違えるようになった

 

注意点として、これらのチェックリストの結果はあくまでも目安であり、医学的診断に代わるものではありません。

MCIの診断には問診や検査などを行ったうえで医師の診断が必要となります。

MCIの予防のために取り組めることは?

MCIは認知症の前の段階ですが、認知症の14項目のリスク因子が2024年に発表されています3。教育歴が短い、頭部の外傷、運動不足、喫煙、過度の飲酒、高血圧、肥満、糖尿病、聴覚障害、うつ病、社会的孤立、大気汚染、視力低下、高LDLコレステロールが認知症のリスク因子となっています。

これを踏まえると、定期的な運動を行ったり、高血圧や肥満を避けるための食生活に見直したり、社会参加のためにボランティアやコミュニティに参加することが認知機能によい影響を与えることになります。

MCIの予防は日常生活に取り入れることができるものが多くありますので、ご自身に合った方法を見つけて、楽しみながら続けていきましょう。

ここでの「予防」とは、「リスク低減」「進行抑制」を意味しています。

  

まとめ|ご自身やご家族が軽度認知障害(MCI)かもしれない。早期発見のためにチェックリストを参考にしてみましょう

MCIを早い段階で発見できれば、認知症への移行を防げる可能性があります。

もの忘れを自覚したり、ご家族や友人から指摘されることが増えた際は、本記事で紹介したようなチェックリストでご自身の状況を確認してみたり、専門医に相談してみましょう。

また、MCIの予防策として、定期的な運動や食事の改善など、生活習慣の見直しを行っていくことも大切です。

 

(参考文献)

1, 国立研究法人 国立長寿医療研究センター. あなたとからだを元気にするMCIハンドブック. p4.

2, 日本神経学会監修:認知症疾患診療ガイドライン2017, 医学書院. 2017, p147.

3, Livingston G, et al: Dementia prevention, intervention, and care: 2024 report of the Lancet standing Commission. Lancet. 2024;404(10452):572-628.

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