【執筆者】冨田 浩輝【理学療法士 / 博士(医学)】
病院・教育・研究・企業と多彩なフィールドを横断し、高齢者の健康づくりに取り組むヘルスケアの専門家。フレイル・認知症予防の領域で科学と実践をつなぐ社会実装を目指す研究者。
日本の高齢化は急速に進み、令和7年版高齢社会白書1によれば、総人口に占める65歳以上の割合は29.3%と報告されています。また、令和4年における認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)で、認知症の前段階とされるMCI(軽度認知障害)の高齢者数は 558.5 万人(有病率 15.5%)と推計されています1, 2。これは計算上、65歳以上の高齢者のうち約3.6人に1人が認知症またはMCIに該当することになります。
このように、認知症は誰もが関わる可能性のある身近な課題となりました。そのため、認知症に対する理解を深め、自分ごととして「正しくそなえる」ための基礎知識を得ることが、適切な予防や対策の第一歩となります!
本稿で紹介する「認知症理解度チェックリスト」は、テヲトルの掲載記事も参考にして作成をしております。本チェックリストは、認知症に対する理解を深め、共感的な視点を育むことを目的としています。以下10のテーマを通じて認知症の多角的な理解の促進を支援します。
1. MCI(軽度認知障害)とは
2. 認知症の種類
3. 認知症の主な症状(中核症状と周辺症状)
4. 若年性認知症について
5. 認知症の危険因子と日常生活で実践できること
6. 早期発見、早期治療の重要性
7. 認知症の経過と治療
8. 当事者の主観的な視点、接する時の具体的なコミュニケーション方法
9. 家族・介護者の役割と支援
10. 公的支援制度
このチェックリストが、認知症の理解を深め、誰もが安心して暮らせる共生社会を築くための一助となれば幸いです。
それでは実施してみましょう!
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