「ショートステイに関する悩み」認知症介護家族の悩み
自宅で仕事をしながら85歳の母(要介護3)を介護しています。家では8時ごろに晩御飯を食べ、家族と一緒に過ごし、11時頃に睡眠薬を飲ませると、朝6時頃までよく寝てくれます。でも、ショートステイでは夜中に大声で私を探して呼ぶそうです。他の人が起きてしまうので、専門医を受診し薬の調整をしてほしいと言われています。家では眠れているので、薬を増やしたくありません。
娘:60代
ケアマネジャー:服薬時刻の調整を相談してみましょう
家とは違う環境に不安を感じ、夜になるとあなたを探すのは仕方のないことです。施設では6時頃に夕食、9時頃までには就寝が一般的ですが、睡眠薬を飲む時間を通常より遅くしてもらう等、施設相談員と相談してみましょう。
介護家族:混乱を少なく、安心感を!
私の母は、いつも家で使っている枕や布団を持ち込んだら安心して眠れていました。また、お母様の在宅での生活習慣を、ショートステイの時間帯に近づけるように努力をしてみませんか。仕事をしながらで大変ですが、混乱が少なくなると考えられます。
看護師:折り合いをつけることも必要ではないでしょうか
追加で服用できる安定剤や睡眠薬を、「頓服薬」として持参される方もおられます。主治医に、ショートステイの利用中だけ服用する薬を相談されてはいかがでしょう。また、家とは生活が変わり、便秘になる等、体調の変化から寝にくくなることもあります。施設の看護婦に体調にも変わりはないか様子を見てもらいましょう。
医師:「環境が変われば眠れない」ということは、誰にでもあることです
睡眠薬・安定剤・漢方薬などなど、いろいろな選択肢があります。お母様の心身の状態が悪化するのではとの心配もあるかと思いますが、状態の悪化のリスクを最小限にし、不安感を軽減できる薬を調整してもらうように専門医(主治医)に相談されることをおすすめします。
世話人:施設を変更してみましょう
私の母の場合も同じでした。思い切ってそれまでの短期入所の施設から小規模多機能型居宅介護施設に変更してみました。家での生活に近い過ごし方を工夫してもらい、母も徐々に慣れて安心して過ごせるようになり、夜間も眠れるようになりました。
看護師:きちんと睡眠をとることも大事
お母様が施設で眠れていないことは、ご自身にとっても辛いことです。一時的に薬を使うことになりますが、きちんと睡眠をとり身体を休ませてあげることも大事です。
「ぽ~れぽ~れ」通巻418号(2015年5月25日発行)