この本について
日本の地域医療が直面している問題と、その解決策としての「総合診療かかりつけ医」の重要性について解説している本です。
背景として、開業医の高齢化や継承者不在により、医療機関の休廃業・解散件数が2023年には709件と、2000年度以降で過去最多を記録しており、将来的な地域医療への影響が懸念されています1。
著者は神奈川県綾瀬市で地域住民の4割以上が来院するクリニックを運営しています。その経験を基に、2025年問題や医師の高齢化、後継者不足による医療機関の閉院増加など、地域医療の問題の解決策として「いつでも、なんでも、だれでも まず診る」という「総合診療かかりつけ医」の必要性や、地域医療を守るための具体的な方策について、詳しく論じています。
参考
1, 帝国データバンク:医療機関の「休廃業・解散」動向調査(2023年度).
https://www.tdb.co.jp/resource/files/assets/d4b8e8ee91d1489c9a2abd23a4bb5219/18e9ed8e7058446d81d245cf227d39c2/p240407.pdf
(最終閲覧日:2024年12月24日)
この本をおすすめしたい方
日本の地域医療の現状や課題、将来について関心のある方
目次
序章 日本の地域医療が危ない!
第1章 かかりつけ医が日本で広がらない現状
第2章 医療崩壊を救う「総合診療かかりつけ医」
第3章 私が「総合診療かかりつけ医」になるまで
第4章 総合診療かかりつけ医を目指してください
第5章 若い医師の開業を後押しする教育、政策
著者
菊池 大和
医療法人ONE きくち総合診療クリニック 院長
体裁
四六判、192ページ
定価
1,400円+税
発売日
2024年12月
出版社
現代書林